2011年12月31日

勾留百二十日 特捜部長はなぜ逮捕されたか

大坪弘道著 文藝春秋 1400円+税

 いわずと知れた村木事件に関して,M検事がフロッピーディスクのデータ改竄をしたのではないかという事案について,当時その上司であった著者が犯人隠避で逮捕・勾留・起訴され,保釈が認められるまでの120日間の内面の思いを綴ったものである。

 弁護士という立場で,刑事事件に関わっていると,警察や検察のやり方に不満を覚えることは多々あるので,著者の言い分の大半は「今更,それがどうした?」という内容が多い。

 だが,同じ言葉の刃が,いざ,自分自身に返ってきたとしたら,どうだろう?
 著者は,一般的に言えば,法律家として優秀で,仕事も真面目に,それも検察官としては水準以上に頑張ってきた人なんだと思う。翻って,わが身を見てみれば,それほどのことがやれているのか,心もとない。それなりに必死だし,ほとんど休みもないくらい働いているが,まだまだどこまでやっても不十分な点が残るのが,この仕事だ。その程度で,他人のことをとやかく言えるのかということはあるが,ただ一点,税金から給料をもらっている人に対しては,批判してもいいのではという言い訳がある。

 そういう意味で,著者が検察という組織に貢献してきたということを,少し強調される部分は気にかかる。法に関わる者,特に人の裁きに関わる者は,まず,自分の中の正義にこそ,拘るべきではないのか?税金で運営されている組織なら尚更。著者の主張は,個人の正義にも反せず,それが結果的に検察組織にも貢献したという論法ではあったが,組織うんぬんは言わずもがなであったと思う。そういう発想があったこと自体,危険だ。
 人は何らかの集団に属さざるを得ないし,集団の意思決定に従わざるを得ない部分があるが,個人の価値観との綱引きを常に適切にしないと,そもそも個人としての存在意義すらわからなくなりそうだ。
 こういう言葉は,すぐに自分に跳ね返ってくる。注意して行動をしなければならない。
 この本を読んで,以上のようなことを考えた。
posted by mio at 12:54| Comment(0) | 書籍紹介

2011年12月30日

もちつき

昨日は,もちつきでした。
知り合いのおうちで,昔ながらの杵と臼でつくやつです。
その後は,流れで軽く宴会になり,ゆったりとした時間を過ごすことができました。
でも,色々と仕事のことが気になり,芯からリラックスはできないんですよね。

この正月休みに色々と片付けておこうと思いながら,今日も事務所に来てみたものの,大してはかどらないですね。
まあ,色々と大変な1年でしたが,明日で終わりです。
このブログも,まあ,なんとなく来年も続けるということで。
とりあえず,今年はここまでの予定です。
では。良いお年を。
posted by mio at 13:58| Comment(0) | 日記

2011年12月26日

円通ひとり旅 16

志保美円照著「円通ひとり旅」より

丹波国西国三十三カ所
紫陽花の花に導かれて 1

 [紫陽花寺]で有名な福知山市観音寺の[補陀洛山観音寺]では,旧正月の日(現在は二月十一日)には大護摩が焚かれます。お参りすると福徳を授かるといわれており,嫁いできた年,お姑さんが連れていってくださって以来毎年ご縁をいただいています。
 また八月九日は千日詣で,この日おまいりすれば千日詣った功徳が得られると伝えられ,広い寺苑いっぱいに善男善女の列が続きます。夜は万灯会が行われ,山門から参道両側には献灯がともされ,観音堂へ導かれてゆきます。

(つづく)

posted by mio at 10:31| Comment(0) | 観音霊場巡り