2015年06月11日

円通ひとり旅 20

志保美 円照著「円通ひとり旅」より

丹波国西国三十三カ所
紫陽花の花に導かれて 5

 この中で私がそれまでにおまいりしていたのは、毎年大護摩のご縁にあう観音寺と
昭和52年秋の吟行で訪ねた岩滝寺だけでした。檜倉の高源寺、西国札所の穴太寺、
君尾山光明寺、足利尊氏ゆかりの安国寺など、寺名だけは聞いていましたが未だおま
いりしてはいませんでした。

 古い道中記に「道のり総〆八十一里半総じて在道多き故度々お尋ね可被成候 別し
て二十二番より二十八番君尾山へ出るまでは山中にて譬は紀州路の心持にて峠坂多く
食事は茶屋宿屋無之 寺在家に御頼候得ば随分楽 御城下も大かた通り候へども弁当
は御持参勝手宣候何分も霊場古跡にて候間万事本西国の心持にて我丹波の国の西国な
れば一たびはめぐりて国のひろき事をも見聞し且つは観世音のめぐみに縁を結び給へ
穴賢」

と記された最後の二行を読んだ時に突然、身体の中にピリッと雷に打たれたような衝
撃が走りました。そのとき、この本に書かれているお寺をこの順番通りに巡拝して観
音さまのお恵みのご縁を得たいと発願したのです。
 昭和56年は三人の子供たちがそれぞれ節目の大変な年回りでしたので、一生懸命
になって丹波国三十三カ所を巡拝しました。
 『丹波の古道』の記事を先達に、地図と時刻表を道連れに。
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2015年06月04日

円通ひとり旅 19

志保美 円照著「円通ひとり旅」より

丹波国西国三十三カ所
紫陽花の花に導かれて 4

 長年の疑問が解けた嬉しさに二番、三番と読み進むうち、知っている町や村、一度
おまいりしたことのあるお寺や、いつか訪ねてみたいと願っていたお寺が順序よく書
かれているのを私は何度も読みかえしました。地図を拡げてお寺のある町を辿っても
みました。
 一番から順に札所の所在地とお寺の数をまとめて次に掲げてみますと、
 昔の郡名では、 天田郡 五、氷上郡 六、多紀郡 六、船井郡 六、桑田郡 六、
         何鹿郡 八、
 今の町名※では、 福知山市 四、氷上町 二、青垣町 一、春日町 一、
         市島町 二、三和町 一、丹南町 四、篠山町 二、瑞穂町 三、
         京北町 二、園部町 一、亀岡市 三、日吉町 一、美山町 一、
         和知町 一、綾部市 八、
 となっています。
(つづく)
 ※現在では、市町村合併などにより、更に町名が変わっています。
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2015年06月03日

円通ひとり旅 18

志保美 円照著「円通ひとり旅」より


丹波国西国三十三カ所
紫陽花の花に導かれて 3

 昭和五十五年秋「丹波の古道」(奥谷高史著)が出版され、その中に[丹波西国
三十七所道中記]という文が、十三頁に亘って書いてありました。それによると、
丹波一国の西国霊場は江戸時代の中頃には出来ていたようです。「文化四年(1807)
に道中記が出され、嘉永五年(1852)にその再版が出されており多くの人が
順(巡)礼していたことと思われる。現在は廃寺になっている寺名や、なくなって
いる旧村名なども記されている」と書かれ、現在の市町村名も付記されていて、その
第一番は「福知山市 観音寺」と記してあります。
(つづく)
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